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第一四三回 江戸川落語会
三遊亭天どんのハチャメチャ落語
昨日2月24日に江戸川区総合文化センター大ホールで江戸川落語会があり勉強しに行って来ました。これは取材です。よってA席の3,200円は経費です。
まず前座は林家彦いち師匠のお弟子さんで林家きよひこという女流落語家。ネットで調べると二つ目らしく、林家きよ彦に改名予定。演目は『狸の恩返し』。声が高くよく通る。かわいらしい感じで好感が持てた。
次に問題の三遊亭天どんさん。三遊亭圓丈師匠のお弟子さん。中トリを務める一之輔さんより入門が早いのに真打昇進が遅い。「なんであいつの前に俺がやんなきゃなんないのか」と座布団の上に立ち上がる。場内爆笑。マクラが長いんだけどおもしろい。笑えた。そして「今日の落語は古典がいいか改作がいいか新作がいいか拍手で決めます」。と。いずれも用意してあるらしい。私は改作に拍手しましたがお客さんの反応は圧倒的に新作。で、池袋演芸場を舞台にしたよくわからないネタをやった。これまたおもしろい。おっかけてみたくなる噺家。
中トリは私のお目当ての春風亭一之輔さん。春風亭一朝師匠の弟子。演目は『明烏』。マクラもよかったが落語も絶好調。今、江戸落語でイチオシの噺家。あ、柳家喬太郎さんがいたか。『明烏』というのは廓ネタで、堅物で吉原に行きたがらない若旦那を「浅草の観音様のおこもりに行く」とだまして吉原に連れて行く。で、嫌がってた若旦那、翌朝になりますと布団から顔を出し、「いいおこもりでございました」。
中トリのあとは三遊亭兼好さん。『笑点』でおなじみの三遊亭好楽師匠の弟子。演目は『粗忽の釘』。この演目は上方では『宿替え』といい、故・枝雀の十八番。枝雀師匠は江戸型と違い、引っ越し(宿替え)の準備をするところから演じる。江戸の『粗忽の釘』は転居した長屋の柱に釘を打つところから始まる。兼好さん独特のおもしろみがあってよかった。
トリは立川談志師匠の弟子で立川生志(しょうし)さん。この人、迂闊にも名前すら知らなかった。演目は『文七元結(もっとい)』。三遊亭圓朝作の人情噺。博打打ちの長兵衛の娘お久がいなくなる。生活の苦しいのを助けるため自ら吉原に身を沈めようとする。それを知った長兵衛は角海老の女将に説教される。「五十両の金を貸すから来年末までに返すんだよ。その金で博打でこしらえた借金返して左官道具を取り返して真面目に働くんだい」と。帰り道、長兵衛が橋を渡ろうとすると身投げしようとする男がいる。五十両の金をすられて店に戻れないから死ぬという。ほっとけられない長兵衛は必死でとめ、ふと自分の懐に五十両あることに気づく。五十両を男に渡し「あばよ」と。男は文七といい店に帰って事情を話す。しかし五十両は旦那の手元にある。得意先で囲碁に夢中になり忘れて帰ったらしい。そこから長兵衛を探し出し、訳を聞く。実はあらかじめ旦那は吉原からお久を身請けしており、お久が帰ってくる。のちに文七はお久と夫婦になり、旦那の営む近江屋から暖簾分けし元結屋を開く。この元結が工夫をこらした小粋なもので「文七元結」として繁盛する。
全体的に見てみなさんマクラがおもしろい。特に天どんさんが一気に客席を温めた感がある。
まず前座は林家彦いち師匠のお弟子さんで林家きよひこという女流落語家。ネットで調べると二つ目らしく、林家きよ彦に改名予定。演目は『狸の恩返し』。声が高くよく通る。かわいらしい感じで好感が持てた。
次に問題の三遊亭天どんさん。三遊亭圓丈師匠のお弟子さん。中トリを務める一之輔さんより入門が早いのに真打昇進が遅い。「なんであいつの前に俺がやんなきゃなんないのか」と座布団の上に立ち上がる。場内爆笑。マクラが長いんだけどおもしろい。笑えた。そして「今日の落語は古典がいいか改作がいいか新作がいいか拍手で決めます」。と。いずれも用意してあるらしい。私は改作に拍手しましたがお客さんの反応は圧倒的に新作。で、池袋演芸場を舞台にしたよくわからないネタをやった。これまたおもしろい。おっかけてみたくなる噺家。
中トリは私のお目当ての春風亭一之輔さん。春風亭一朝師匠の弟子。演目は『明烏』。マクラもよかったが落語も絶好調。今、江戸落語でイチオシの噺家。あ、柳家喬太郎さんがいたか。『明烏』というのは廓ネタで、堅物で吉原に行きたがらない若旦那を「浅草の観音様のおこもりに行く」とだまして吉原に連れて行く。で、嫌がってた若旦那、翌朝になりますと布団から顔を出し、「いいおこもりでございました」。
中トリのあとは三遊亭兼好さん。『笑点』でおなじみの三遊亭好楽師匠の弟子。演目は『粗忽の釘』。この演目は上方では『宿替え』といい、故・枝雀の十八番。枝雀師匠は江戸型と違い、引っ越し(宿替え)の準備をするところから演じる。江戸の『粗忽の釘』は転居した長屋の柱に釘を打つところから始まる。兼好さん独特のおもしろみがあってよかった。
トリは立川談志師匠の弟子で立川生志(しょうし)さん。この人、迂闊にも名前すら知らなかった。演目は『文七元結(もっとい)』。三遊亭圓朝作の人情噺。博打打ちの長兵衛の娘お久がいなくなる。生活の苦しいのを助けるため自ら吉原に身を沈めようとする。それを知った長兵衛は角海老の女将に説教される。「五十両の金を貸すから来年末までに返すんだよ。その金で博打でこしらえた借金返して左官道具を取り返して真面目に働くんだい」と。帰り道、長兵衛が橋を渡ろうとすると身投げしようとする男がいる。五十両の金をすられて店に戻れないから死ぬという。ほっとけられない長兵衛は必死でとめ、ふと自分の懐に五十両あることに気づく。五十両を男に渡し「あばよ」と。男は文七といい店に帰って事情を話す。しかし五十両は旦那の手元にある。得意先で囲碁に夢中になり忘れて帰ったらしい。そこから長兵衛を探し出し、訳を聞く。実はあらかじめ旦那は吉原からお久を身請けしており、お久が帰ってくる。のちに文七はお久と夫婦になり、旦那の営む近江屋から暖簾分けし元結屋を開く。この元結が工夫をこらした小粋なもので「文七元結」として繁盛する。
全体的に見てみなさんマクラがおもしろい。特に天どんさんが一気に客席を温めた感がある。